ゾナーの逆襲

ブツ撮り(習作)

Twitterでいただいた情報を元に、普段はKiev88CM用として所有している
Carl Zeiss Jena Sonnar 180mm F2.8(以下ゾナー)を、ペンタックス6×7に装着できるように改造してみました。(フランジバックが異なることから、遠景にピントが合わなくなる代わりに最短撮影距離が短くなる。人物撮りには好都合?)

<改造の手順>
(1)ペンタックス6×7用の接写リングをバラしてマウント部分を拝借。
(2)ゾナーのマウント部を外してネジ穴を確認。
(3)ネジ穴に合わせて接写リングに穴を空け、完了。

※これなら簡単にP6マウントに戻せるので、お気に入りのゾナーを傷物にする心配もありません。

このゾナー180mmは、1936年のベルリンオリンピック開催に向け、ヒトラーによるプロパガンダ(国威発揚)の一環として造られた「Olympia Sonnar」の直系の子孫に当たり、レンズ構成は当時とほぼ同じという歴史の証人ともいうべきレンズです。
1936年当時、180mmでf2.8というと、間違いなく「超望遠」「超大口径」レンズで、その写りは世界を驚かせたことでしょう。

でも、現在このレンズはとてもリーズナブル(3万円程度)!!
写りもけっこう好みなので、バンバン使いたいところですが、このレンズをそのまま使用できる中判カメラ「Kiev88CM」自体を持ち歩くことが無くなってしまったため、防湿庫の一角を占領する日々がつづいていたのでした。

6×7で人物のバストアップを撮る場合、ペンタックスの165mm F2.8を使うことが多いので、この180mmはかなり実用的!! これからゾナーの逆襲が始まる……

ハズ。

Profile

富永 秀和のアバター 富永 秀和 Photographer

1983年福岡生まれ。グラフィックデザイナーから転身した職業フォトグラファー。2013年に中古購入した中判デジタルでその表現力の虜となる。福岡のシェアスタジオで経験を積み2022年に上京。
40歳で総合格闘技(MMA)入門。