擬態

擬態
 
何を考えているのかわからない、とよく言われる。
記憶を辿ってみると、小学生のころには既に言われていたような。
自分のせいだし、他人に理解してもらおうとは思わないけれど、正直うんざりすることもある。

数年前までは、簡単に優しい言葉をかけられてはイライラすることが多かった。
長いあいだ軽蔑していた薄っぺらい言葉たちに、自分が支えられていたと知るのは、二十歳をずいぶん過ぎてからのこと。
 

何度も何度もなんども、同じことをもう繰り返したくはない。
自分でも持て余す「わかりにくさ」を、一般の「わかりやすい」形に近づける努力。
「伝える」ことよりも「伝わる」ことの重要性。
偽るのではなく、伝わるための擬態化。
 
 
某氏の迷言。
「愛されずに育った人間は、愛し方はもちろん、愛され方を知らない」
 
 
 

 
 
 

擬態

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Photographer

富永 秀和のアバター 富永 秀和 Photographer

1983年福岡生まれ。グラフィックデザイナーから転身した職業フォトグラファー。2013年に中古購入した中判デジタルでその表現力の虜となる。福岡のシェアスタジオで経験を積み2022年に上京。
40歳で総合格闘技(MMA)入門。