リードのない犬

リードのない犬(20150729)

この写真を撮った帰り道、車に跳ねられた犬に出会った。
夏休みで浮かれた5才の子ども3人が、リードも付けずに犬を連れ出し、スピードの出る真っ暗な県道の脇を歩いていたという。
起こるべくして起こった事故。
 
道の真ん中にかがみ込む子どもたちの様子に、通りがかった母娘が車を止めてこちらに合図を送っていた。見ると、倒れたまま顔を持ち上げてこっちを見るミニチュアダックス。
 
これは助かると思った僕はそう伝えたが、一番心配なのは後続車にもう一度轢かれてしまうこと。少し先に車を停めて戻り、出血している犬を抱き上げた。
 
子どもたちは親を呼びに行き、母娘はそれを待つ。僕は犬を動物病院へ。(日曜の夜なのでどこも閉まっているし、救急センターが開くには時間があった。あの母娘が懸命に電話をかけて探してくれたお陰だ)
 
病院で処置を終え、骨盤骨折したレントゲンを確認しているところで、飼い主らしき人物から病院に電話がかかってきた。
名前を名乗らない。なぜか飼い主だと言わない。渋々名乗るも、迎えは明日になるかもしれないと言う(この時点で2時間半経過し、現場の母娘はまだ子どもたちを待っていた)
 
30分後に泣きながら迎えにきたのは子どもを含む6人の家族で、難しい判断の中、一旦自宅に連れて帰る決断をされた(翌朝また病院へという約束で)飼い主さんが迎えにきてくれてホッとした。
 
ただ正直なところ(ごく控えめに言って)あの家族には不審な点がいくつもあるし、まったく信用ならない。今は泣いているが手術費用が分かると態度も変わってきた。僕らに対する態度も礼をいいながら「用は済んだのに何でまだここにいるの?」という思いが顔に出ている。
 
自分の基準で他人を測るほど愚かなことはない。
彼らなりに飼い犬を愛しているのだろうと思うし、犬からしても家族の元で過ごすのが嬉しいはず。僕が望むのはそれだけだ。
 
しかし、やはり心にシコリが残る。
1時間以上ずっと抱いていた犬の感触がまだある。

出血が安定して飼い主が手術を選択し、また元気に走り回れる日が来るといいのだけど。
 
 
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です