旅の途中(大阪ミナミ編)

モノクロフィルムで撮る『旅の途中』シリーズ
第5回は大阪ミナミ(大阪で随一の繁華街の総称)

ミナミという呼び名は、かつて存在した「南区」に由来するらしい。

大阪では人と会う予定もなく、難波にある一泊2500円のシェアハウスに3晩宿泊した。
この日は電車で梅田へ向い、ヨドバシでフィルムを補充してから難波までを半日かけて歩く。


道頓堀川と聞くと、宮本輝を連想するのは少数派だろうか。


心斎橋筋と戎橋筋という2つの商店街を繋ぐ戎橋。告知物は自己主張の塊という印象。無秩序とさえ思える街づくりだ。

GW最終日だったので人ごみをかき分けながら歩く。この中で10枚撮るごとにフィルム交換をする気にはなれず、どうしてもデジタル主体になってしまう。
(掲載写真はすべて6×7のモノクロフィルム)


例によってずいぶんと横道にも入り込む。ただの飲み屋か、どんな商売をしているのだろう。

大阪ミナミ04
まるっきり別の商店街。アーケード側から見た花屋さん。

大阪ミナミ05
鳩にエサを与えていたかと思うと、突然追い払った。

大阪ミナミ06
戎橋には呼び込みのホストやホステスがたむろしている。「あの2番目のひとカッコよかったー」と、顔を見るために何度も同じ場所を行来する、女子高生と思われる3人組が印象的だった。

大阪ミナミ07

大阪には心残りがある。下調べをしていなかったせいで、すぐ近くにあった被写体を数多く見逃している。そして寄席(落語)を初体験する予定だったのに、道に迷った上に、心斎橋に向うにはかなり遠回りをしなければならないことが分かって諦めてしまった。いつか必ずリベンジしたい。

モノクロフィルムで撮る『旅の途中』、次回は通天閣です。

大阪ミナミ07

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Photographer

富永 秀和のアバター 富永 秀和 Photographer

1983年福岡生まれ。グラフィックデザイナーから転身した職業フォトグラファー。2013年に中古購入した中判デジタルでその表現力の虜となる。福岡のシェアスタジオで経験を積み2022年に上京。
40歳で総合格闘技(MMA)入門。